賃貸の入居審査とは。何を見られ、誰が決めるのか
「申し込みをしたけれど、審査では何を見られるのだろう」。入居審査は、書類を出してから結果が出るまでの間が見えにくい手続きです。この記事では、審査で確認している4つのこと、必要な書類、そして誰が最終的に決めるのかを、順を追ってご説明します。
入居審査とは
入居審査とは、賃貸物件の申込みを受けたあとに、家賃を継続して支払えるか、申込内容に相違がないかなどを確認し、入居していただけるかどうかを判断する手続きです。保証会社・管理会社・オーナー様の3者がそれぞれ確認します。
審査では、4つのことを確認しています
入居審査と聞くと「家賃を払えるかどうかの審査」と思われがちですが、実際に確認しているのは次の4つです。
| 支払い能力 | 収入に対して家賃が無理のない範囲か。過去の賃貸契約で延滞がなかったか |
| 反社会的勢力の確認 | 申込者様だけでなく、緊急連絡先の方についても確認します |
| 連絡先・在籍の確認 | お申込書に書かれた勤務先や連絡先が実在し、つながるか |
| 申込内容の確認 | どなたが、どの名義で、どなたと、どのような理由で入居されるのか |
4つ目の「申込内容の確認」が、意外と見落とされがちです。入居後のトラブルの多くは、お申込みの時点で聞けていなかったことから起きます。
「入居事由」とは、引っ越しの理由のこと
お申込書には「入居事由」という欄があります。入居事由とは、その物件に入居される理由のことです。転勤、結婚、進学、実家からの独立など、引っ越しのきっかけを記入していただきます。
形式的な項目に見えますが、審査では重要な情報です。たとえば「転勤」であれば勤務先の確認につながりますし、ご家族構成の変化であれば、入居される人数や使い方の想定につながります。正直にご記入いただくことが、結果的にいちばん早く進みます。
正式なお申込みに必要な4点の書類
当社では、次の4点がそろった時点で正式なお申込みとして受け付けています。どれか1つでも欠けていると、審査を始められません。
1. 当社所定のお申込書
2. 申込者様の本人確認ができる公的証明
3. 申込内容確認書
4. 保証会社のお申込書
3つ目の「申込内容確認書」は、お申込書とは別にご提出いただいているものです。ご契約時・ご入居時・ご退去時に行き違いが起きやすい点をあらかじめお伝えし、あわせて審査に必要な情報をご記入いただいています。手間は増えますが、後々のトラブルを減らすために設けています。
審査は3段階。最後に決めるのはオーナー様です
審査は1回で終わるものではなく、次の順に進みます。
| 1 | 保証会社の審査 個人信用情報や過去の賃貸契約での延滞の有無、反社会的勢力との関係の有無を確認します。申込者様だけでなく緊急連絡先の方も対象です。 |
| 2 | 当社の審査 保証会社の審査を通過すると当社へ通知が入ります。入居事由やお申込書の内容を確認し、申込者様と緊急連絡先の方へ必ずお電話します。お申込みの意思と、書かれた内容に相違がないかを確かめるためです。 |
| 3 | オーナー様の最終判断 1と2の結果をそのままお伝えし、ご契約いただくかどうかを最終的にご判断いただきます。 |
当社から審査の結果をお伝えする際は、通過・否決という結論だけでなく、確認した内容もあわせてご報告しています。ご判断の材料がないまま「お任せします」とお願いするのは、オーナー様にとって判断のしようがないからです。
保証会社の審査が通れば、それで十分なのか
保証会社の審査を通過し、保証が続いている間は、入居者様からの入金の有無にかかわらず、オーナー様へ家賃等を送金します。その意味では、家賃の回収という点は保証されます。
ただし、保証会社が保証しているのは「家賃が入ること」であって、「どなたが、どのように住まわれるか」ではありません。騒音や使い方をめぐる近隣との行き違い、ご退去時の原状回復の話し合いは、保証の対象ではありません。
だからこそ当社では、保証会社の審査の結果を受け取ったうえで、分譲マンションに特化しているからこその視点であらためて確認しています。保証会社の審査を通過した方を当社の判断で否決することは原則ありませんが、確認した内容は率直にお伝えします。
保証会社の利用は原則必須としています
当社では、保証会社のご利用を原則として必須にしています。連帯保証人を立てたいというご希望をいただくこともありますが、ご入居時の費用が増える面はあるものの、オーナー様・入居者様の双方にとって、後の行き違いが起きにくい形だと考えているためです。
例外は、法人名義でのご契約において、社宅規定などの事情で保証会社をご利用いただけない場合です。この場合は当社での審査となります。
この法人名義のご契約で何が変わるのかは、別の記事にまとめています。
よくいただくご質問
- Q. 入居審査で最終的に決めるのは誰ですか?
- オーナー様です。保証会社の審査、当社の審査という順に進み、その両方の結果をそのままお伝えしたうえで、ご契約いただくかどうかを最終的にご判断いただきます。結論だけでなく確認した内容もあわせてご報告しているのは、ご判断の材料がないままお任せいただくのは難しいと考えているからです。
- Q. 保証会社の審査が通ったら、オーナーは断れないのですか?
- 断ることはできます。最終のご判断はオーナー様にお願いしています。保証会社が保証しているのは「家賃が入ること」であって、「どなたが、どのように住まわれるか」ではありません。騒音や使い方をめぐる近隣との行き違い、ご退去時の原状回復の話し合いは保証の対象外です。
- Q. 連帯保証人を立てれば、保証会社は使わなくてよいですか?
- 当社では保証会社のご利用を原則として必須にしています。ご入居時の費用は増えますが、オーナー様・入居者様の双方にとって、後の行き違いが起きにくい形だと考えているためです。例外は、法人名義でのご契約で社宅規定などの事情により保証会社をご利用いただけない場合です。
- Q. 申込書の「入居事由」は、正直に書かないといけませんか?
- 正直にご記入いただくことが、結果的にいちばん早く進みます。入居事由とはその物件に入居される理由のことで、転勤であれば勤務先の確認につながり、ご家族構成の変化であれば入居される人数や使い方の想定につながります。形式的な項目に見えますが、審査では重要な情報です。
※本記事は2026年3月時点の当社の運用にもとづいています。審査の基準や必要書類は、保証会社や物件によって異なる場合があります。
この記事を書いた人

渡邉 圭太
エルシーズ株式会社 代表取締役
1984年生まれ。芝浦工業大学卒業後、リゾートトラスト株式会社にて会員権営業に従事し、入社2年目に年間優秀社員賞を受賞。その後、不動産業界で売買仲介・賃貸仲介・賃貸管理の実務を幅広く経験し、2019年にエルシーズ株式会社を設立。「正直に、真っ当に」を掲げ、売却活動の透明化に取り組んでいる。
公益社団法人 全日本不動産協会 東京都本部 渋谷支部 役員/公益社団法人 不動産保証協会 東京都本部 渋谷支部 監事
エルシーズ株式会社(国土交通大臣(1)10190号)
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